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腸腰筋とは

腸腰筋とは、大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つの筋肉の総称です。
小腰筋は大腰筋のサポート的作用をする筋肉ですが、約40%の人にはこの小腰筋は欠如しているといわれています。

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起始と停止

腸腰筋は背面の腰骨から太ももの骨(大腿骨)に付き股関節をなす筋肉群です。
股関節の前側に位置しているため、主に前かがみになったりしゃがむなど股関節の【屈曲】を行う筋肉群です。
また、股関節を外に回す【外旋】作用もあります。

 

・大腰筋
[起始]胸椎12番目、腰椎1~5番目
[停止]大腿骨小転子
[支配神経]腰神経叢

大腰筋は腰椎全体に付着し、腰椎を前に引きつけ腰のS字カーブを保持することで腰を安定させています。
足が固定されている場合(立っているときなど)は腰椎を前方に引き出し、腰の姿勢を安定させる役割を持っている重要な筋肉です。
腹部が固定されている時は股関節を曲げて脚をお腹へ引き付け、大腿部が固定されている時は上半身を前へ倒して曲げる作用があります。

・小腰筋
[起始]胸椎12番目、腰椎1番目
[停止]腸骨筋膜
[支配神経]腰神経叢 T12〜L4

大腰筋のサポート的作用をする筋肉ですが、約40%の人にはこの小腰筋は欠如しているといわれています。

・腸骨筋
[起始]腸骨窩
[停止]小転子
[支配神経]大腿神経
腸骨筋は骨盤の左右にある寛骨の上部(腸骨)の内側から始まり、大腰筋と合流して恥骨の前を通って大腿骨へ停止する筋肉です。
大腰筋と同様に股関節を屈曲させ、大腿部が固定されているときは上半身を前へ屈曲させます。

 

腸腰筋と運動

骨盤は身体の中心にあり、上半身と下半身をつなぐ重要な骨です。
骨盤から上の身体と内臓の重さをを受け止めるため、不安定になると重さを支えられず姿勢を維持することができなくなります。
骨盤が不安定になると下半身のバランスも崩れるため、足裏や膝・太ももへ負担がかかるようになっていきます。
腸腰筋群はお腹の後ろ側である腰椎から、骨盤の前を横断して太ももの骨へ停止するため骨盤とも関係が深い筋肉群です。
生活の中でこうした腸腰筋群が正しく使われず筋力が落ちたり、硬くなってしまうと全身に様々な影響として波及していきます。

 

・協力する筋肉
筋肉が収縮するとき、同じまたは似た動作を担っている別の筋肉も協力して収縮しています。これを協働筋と呼びます。
腸腰筋の作用のうち、股関節の屈曲動作における主な協働筋は以下の筋肉があります。
 ・大腿直筋
 ・大腿筋膜張筋
 ・恥骨筋
 ・長内転筋

・対立する筋肉
股関節の屈曲、例えば上体を前に倒してお辞儀をするには、反対の動きを担っている筋肉群がスムーズに伸びる必要があります。
これらの筋肉が伸びなければ途中でお尻が突っ張ってしまい、深くお辞儀をすることができません。
臀筋やハムストリングスは股関節を伸展させる筋肉であり、腸腰筋と反側に位置しています。
これらの筋肉は腸腰筋の働きで股関節が屈曲する時には伸び、元に戻るときは収縮して股関節を進展させる相反する作用を持っています。
ある動作に対して反対の作用を担っている筋肉を拮抗筋と呼びます。
腸腰筋の作用のうち、股関節の屈曲動作における主な拮抗筋は以下の筋肉があります。
 ・大殿筋
 ・ハムストリングス
 ・中殿筋(補助)

・腸腰筋とアナトミートレイン
筋肉は個別で存在するのではなく、筋・筋膜のつながりによってほかの筋肉と連携しそれぞれ役割を持っていると考えるのがアナトミートレインの理論です。
身体中の筋・筋膜の網を通して、姿勢維持や運動連鎖がどのように行われるかをとらえることができます。
アナトミートレインにおいて、腸腰筋は【ディープフロントライン】に区分されます。
【ディープフロントライン】は筋肉は大きな収縮は行わないが身体内部の固定や姿勢維持が主な役割となる重心にかかわる筋肉群のつながりです。
このラインは足底部から顎まで網羅する縦のライン状にある筋肉群で、横隔膜ー腰方形筋ー腸腰筋の連動によって、呼吸のリズムと歩くリズムをつなげる役割を持っています。
呼吸との関係や内臓の保護など自立神経節とのつながりが深く、交感神経ー副交感神経のバランスともつながっています。

アナトミートレインの視点から考えたとき、腸腰筋がうまく使えなくなるということは筋や筋膜でつながり連携しているほかの筋肉へ負担がかかっていく事が分かります。
そして負担がかかり続ければまたその先につながる筋肉へ負担をかける悪循環に陥り、呼吸や内臓・自律神経や体幹が不安定になる原因になっていきます。

 

腸腰筋と骨格

腸腰筋は正しく使えなかったり硬くなってしまうことで、骨盤の傾きや椎骨の湾曲に影響を及ぼします。

筋肉はうまく使われなくなると筋出力が弱くなり、筋肉は硬くこわばっていきます。
腸腰筋は腰椎全体から骨盤の前を通過して大腿骨小転子に付着していることから、腰椎を前弯させてキープし、重心を股関節の直上に置く働きをしています。

腸腰筋の出力が下がり弱くなるということは、腰椎の前弯を維持する力が弱まることになるため腰骨は丸くなり骨盤も後ろに倒れるようになります。(後傾)

また、ハイヒールを履く女性に多いのが反り腰ですが、これは腸腰筋が強い方や硬く縮んでいることから腰椎の前弯がきつくなり反り腰状態になります。(前傾)

骨盤は本来まっすぐ立っている状態が正しいとされていますが、このまっすぐ立っている状態は腸腰筋が適度に緊張していることで保たれている姿勢です。

運動や負担が偏ることで、腸腰筋が過緊張しても弱化しても骨盤がゆがむ原因になるため、腸腰筋のケアは骨格から考えても重要なポイントになります。

 

腸腰筋が硬くなる原因

・股関節を曲げる姿勢の長時間化
デスクワークなどで一日中座り姿勢が続くと、腸腰筋が収縮している状態が長時間化し筋肉を硬くさせる原因になります。
背の低いソファのような椅子では股関節は膝の高さよりも低くなり、腰椎も自然と後ろに倒れるようになるため、腸腰筋の弱化だけでなく椎骨へかかる負担も大きい状態になりますので注意が必要です。

・内臓の下垂・疲労
大腰筋は大腸・腎臓のすぐ裏を走っていることから、内臓の不調の影響を受けることでも動きが悪くなります。
大腸の場合は腸内環境の悪化による炎症や毒素の流出によって大腰筋を緊張させることになり、腸腰筋がこわばると便秘の原因にもつながります。
腎臓は冬の寒さによって血圧が上下すると負担がかかり疲労が蓄積します。
腎臓と腸腰筋はセットで動いている存在のため、腎臓の動きが悪くなることは腸腰筋の動きが悪くなることにもなります。
腸腰筋の動きが悪くなれば、内臓を正しい位置にキープできなくなり、内臓下垂による下腹部の突出にもつながっていきます。

腸腰筋だけでなく、筋肉はしっかり活用されず緩まったままでいると硬くなりスムーズに進展することができなくなります。
それとは逆に、常に踏ん張らなくてはらなず過緊張状態が長時間に及ぶことでも筋肉は硬くこわばり、痛みを感じることもあります。
筋肉は適切に使える状態を保ち、伸展と収縮のバランスが取れていなければ必ずどこかへ負担が集中してしまいます。
日頃の適度な運動から、身体の活動に必要な栄養素と休息をとることが大切です。

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