肋骨(ろっこつ)は胸部を囲むように左右12対ある弓状の骨で、心臓・肺などの重要な臓器を守る役割を担っています。「肋骨のあたりが痛い」「深呼吸すると脇腹が痛む」という悩みは、肋骨まわりの筋肉・神経・関節が原因になっているケースが多いとされています。
この記事では、肋骨の役割・肋骨まわりに痛みが出やすい原因・整骨院でのアプローチ・自宅でできるセルフケアまでを、現場の施術経験をもとに解説します。
肋骨の役割と構造|基本知識

「肋骨って何本あるの?」「肋骨が痛いのはなぜ?」という質問をよくいただきます。まず肋骨の基本からお伝えしますね。
肋骨の構造と役割
肋骨は左右12対(計24本)あり、胸椎(背中の骨)から前方に向かって弓状に伸び、胸骨(きょうこつ)につながっています。肋骨の主な役割は、心臓・肺などの重要臓器を外部の衝撃から守ることと、呼吸の際に胸郭(きょうかく)を広げたり縮めたりする動きをサポートすることです。
肋骨と胸椎・肋間のつながり
肋骨は胸椎と「肋椎関節(ろくついかんせつ)」でつながっており、呼吸のたびにわずかに動いています。肋骨と肋骨の間(肋間)には肋間筋(ろっかんきん)と肋間神経(ろっかんしんけい)が走っており、この部分に緊張や刺激が加わると痛みが出やすくなるといわれています。
肋骨まわりが痛くなりやすい理由
肋骨は呼吸のたびに動く部位のため、肋骨まわりの筋肉・神経・関節に問題が生じると、深呼吸・体をひねる動作・咳・くしゃみなどで痛みが増しやすくなるとされています。
肋骨まわりが痛む原因|どんなケースが多い?

「肋骨のあたりが痛いんですが、何が原因なんでしょう?」と整骨院でよく相談を受けます。原因によって対応が変わるので、まずは確認してみましょう。
筋肉・神経由来の痛み(最多)
肋骨まわりの痛みの多くは、肋間筋の緊張・疲労や肋間神経への刺激が原因とされています。
- 肋間神経痛:肋間神経が刺激されて、肋骨に沿うような鋭い痛みやしびれが生じる状態です。深呼吸や体をひねると痛みが増しやすいとされています。
- 肋間筋の緊張・疲労:長時間の猫背・デスクワーク・激しい咳などで肋間筋が過剰に緊張し、痛みが出やすくなるといわれています。
- 姿勢による胸椎のゆがみ:胸椎のゆがみが肋椎関節に影響し、肋骨まわりの動きが制限されることで痛みが生じやすくなるとされています。
外傷による肋骨の痛み
転倒・打撲・スポーツでの接触などで肋骨に直接衝撃が加わった場合、肋骨骨折や肋骨打撲が起こることがあります。強い衝撃があった後に息をするだけで強い痛みがある場合は、医療機関でのレントゲン検査をおすすめします。
内臓疾患が関係することも
肝臓・胆のう・腎臓・膵臓・胃腸などの内臓疾患が肋骨まわりの痛みとして現れるケース(関連痛)もあるといわれています。発熱・吐き気・体重減少などの全身症状を伴う場合は、内科への受診をおすすめします。
整骨院での肋骨まわりへのアプローチ

「整骨院で肋骨まわりの痛みを診てもらえるの?」という方も多いですね。筋肉・姿勢・神経由来の肋骨の痛みには整骨院でのアプローチがとても有効だといわれています。
胸椎・肋骨まわりの評価
整骨院ではまず、姿勢・胸椎の動き・肋骨の動き・痛みが出る動作などを確認します。肋骨まわりの痛みは首・肩・腰の問題と連動していることも多いため、体全体のバランスを評価したうえで施術の方針を立てます。
肋間筋・胸椎へのアプローチ
肋間筋・背中の筋肉(脊柱起立筋・菱形筋など)の緊張をほぐすことで、肋骨まわりの動きが改善されやすくなるといわれています。また、胸椎の可動性を高めるアプローチを合わせることで、肋椎関節への負担が軽減されやすくなるとされています。
呼吸の改善・姿勢指導
肋骨まわりの筋肉がほぐれると深呼吸がしやすくなるといわれています。整骨院では施術とあわせて、猫背を改善するための姿勢指導や呼吸エクササイズのアドバイスも行っています。
自宅でできる!肋骨まわりのセルフケア

「肋骨まわりが張っているとき、自分でできることはありますか?」という質問もよくいただきます。無理のない範囲で取り入れてみてください。
座ったままできる脇腹ストレッチ
①椅子に座り、背筋を軽く伸ばします。②片腕を頭上に伸ばしながら、反対側へゆっくり体を傾けます。③脇腹〜肋骨まわりに伸び感を感じたら15〜20秒キープ。④左右交互に行います。肋間筋をほぐすとされるシンプルなストレッチで、デスクワークの合間にも取り入れやすいためおすすめです。痛みが出る場合は中止してください。
深呼吸エクササイズ
鼻からゆっくり4秒かけて息を吸い込み、肋骨を横に広げるようなイメージで胸郭を膨らませます。次に口からゆっくり6秒かけて吐き出します。これを1回5〜10回、1日2〜3回行います。肋間筋の柔軟性を保ち、胸郭の動きを維持するとされるエクササイズです。
姿勢の見直し(猫背・巻き肩の改善)
猫背の姿勢が続くと胸郭が圧迫され、肋骨まわりの筋肉が常に緊張した状態になりやすいとされています。椅子に深く座って骨盤を立てる・肩甲骨を軽く寄せて胸を開くといった姿勢の意識だけで、肋骨まわりへの負担が軽減されやすくなるといわれています。
肋骨の痛みに関するよくある質問

Q. 肋骨のあたりが痛いとき、整骨院と病院どちらに行けばいいですか?
A. 転倒・打撲などの外傷後の強い痛みや、発熱・息苦しさを伴う場合はまず医療機関(整形外科・内科)を受診されることをおすすめします。姿勢・筋肉・神経由来の慢性的な痛みや張りには、整骨院でのアプローチが有効とされています。
Q. 深呼吸すると肋骨が痛いのは何が原因ですか?
A. 肋間筋の緊張・肋間神経痛・肋骨打撲などが考えられます。体をひねったときにも痛む・特定の姿勢で和らぐといった場合は筋肉・神経由来の可能性が高いとされています。強い痛みや発熱を伴う場合は医療機関への受診をおすすめします。
Q. 肋骨の痛みはどのくらいで改善しますか?
A. 筋肉・姿勢由来の場合は、適切なケアを続けることで数週間で状態が改善するケースが多いとされています。痛みが長引く・繰り返す場合は専門家にご相談ください。
Q. 咳をすると肋骨が痛いのは異常ですか?
A. 激しい咳が続いた後に肋間筋が疲労・緊張して痛みが出ることがあるといわれています。咳が長期間続く・発熱を伴うなどの場合は内科への受診をおすすめします。肋骨まわりの筋肉が原因の場合は、整骨院でのケアが有効とされています。







