脛(すね)の痛みは、ランニングやスポーツをしている方はもちろん、長時間の立ち仕事・ウォーキングが多い方にも見られる症状です。「脛がズキズキする」「歩くと脛の内側が痛む」「脛の骨の周りが押すと痛い」といったお悩みを整骨院でもよくお聞きします。
この記事では、脛が痛くなる主な原因・シンスプリントなどのスポーツ障害・整骨院でのアプローチ・自宅でできるセルフケアまで、現場の施術経験をもとにわかりやすく解説します。
脛とはどこ?脛の痛みの特徴を解説

「脛ってどこのことですか?」という方もいらっしゃいます。まず脛の場所と痛みの出方の特徴からお伝えしますね。
脛(すね)の位置
脛とは、膝から足首にかけての前面・内側の部分を指します。内側には脛骨(けいこつ)という太い骨が走っており、その周囲に前脛骨筋(ぜんけいこつきん)などの筋肉が付いています。歩く・走る・ジャンプするなど足を使う動作で常に使われる部位です。
脛の痛みによく見られるパターン
- 脛の内側・骨に沿ったズキズキする痛み(シンスプリントに多い)
- 脛の前側・外側の筋肉のだるさ・張り
- 運動中・運動後に強くなる痛み
- 押すと骨や筋肉が痛む
- 長時間立ちっぱなし・歩いたあとに脛が重だるくなる
こんな場合は早めに医療機関へ
脛に強い腫れ・熱感がある・骨に強い圧痛がある・歩けないほどの痛みがある場合は、疲労骨折などの可能性があるため整形外科への受診をおすすめします。
脛が痛い主な原因

「なぜ脛が痛くなるんですか?」という質問をよくいただきます。脛の痛みにはいくつかの代表的な原因があります。
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
脛の痛みの中で最も多いとされるのがシンスプリントです。脛骨の周囲にある骨膜(こつまく)が繰り返しの負荷によって炎症を起こした状態で、脛の内側下1/3あたりに押すと痛む・運動中に痛みが出るのが特徴とされています。ランニング・バスケットボール・サッカーなど走ることが多いスポーツに多くみられるといわれています。
前脛骨筋の筋肉痛・疲労
脛の前側(外側)にある前脛骨筋が使いすぎや急な運動量の増加によって疲労することで、脛の前面にだるさ・張り・痛みが出ることがあるとされています。慣れない長距離ウォーキング・登山・ハイキング後に現れやすいといわれています。
コンパートメント症候群(慢性型)
運動中に脛まわりの筋肉内の圧力が高まりすぎることで、血流が低下して痛みやしびれが出る状態です。運動をやめると比較的早く改善するのが特徴とされています。症状が繰り返す場合は専門家への相談をおすすめします。
疲労骨折
繰り返しの負荷によって脛骨に小さなひびが入った状態です。シンスプリントと似た場所に痛みが出ますが、より局所的に強い圧痛があり、運動をしていなくても痛みが続くのが特徴とされています。疑いがある場合は整形外科でのレントゲン・MRI検査が必要です。
下肢の血行不良・むくみ
長時間の立ち仕事やデスクワークによって脚の血流が低下すると、脛まわりのだるさ・重さ・むくみとして現れることがあるとされています。運動不足・冷え性の方に見られやすいといわれています。
シンスプリントの見分け方と対処法

「シンスプリントってどうやって確認すればいいの?」というご質問をよくいただきます。セルフチェックの目安と対処法をお伝えしますね。
シンスプリントのセルフチェック
以下に当てはまる場合、シンスプリントの可能性があるとされています。
- 脛の内側の下半分(膝寄りではなく足首寄り)に痛みがある
- 骨に沿って縦方向に押すと痛む
- 走り始めに痛みが出るが、ウォームアップ後はやや楽になる(進行すると常に痛む)
- 運動量が急に増えたタイミングで痛みが出てきた
シンスプリント発症時の対処法
まず運動量を減らし、患部を無理に使わないことが基本とされています。炎症が強い場合はアイシングが有効とされています。完全に運動をやめる必要はないケースも多いですが、痛みがある状態での無理な継続は症状を悪化させやすいとされています。
シンスプリントを繰り返さないために
シンスプリントは再発しやすいとされています。足のアーチが低い(扁平足)・走り方のフォームの問題・筋力不足・ウォームアップ不足などが繰り返す原因とされているため、根本的な原因へのアプローチが大切とされています。
整骨院での脛の痛みへのアプローチ

「脛の痛みって整骨院で診てもらえるの?」という疑問をよくいただきます。シンスプリントや筋肉疲労による脛の痛みは整骨院でのアプローチが有効なケースが多いとされています。
原因の評価・足のアーチチェック
整骨院ではまず、脛の痛みの原因・足のアーチの状態・歩き方・走り方のクセを確認します。扁平足や過回内(かかいない)と呼ばれる足首の内側への倒れが脛の痛みに関係しているケースは多いとされています。
脛まわりの筋肉・骨膜へのアプローチ
前脛骨筋・後脛骨筋などの脛まわりの筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することで炎症が起きた骨膜の回復をサポートするアプローチを行います。
ふくらはぎ・足首へのアプローチ
ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)の硬さが脛の負担増加につながることがあるため、脛だけでなく足全体のバランスを整えるアプローチを合わせて行うことが多くあります。
再発予防のための指導
ウォームアップ・クールダウンの方法・インソール(中敷き)の活用・走り方のフォーム改善など、再発を防ぐための具体的なアドバイスをお伝えします。
脛の痛みに関するよくある質問

Q. シンスプリントはどのくらいで治りますか?
A. 軽度の場合は運動量を調整しながら2〜4週間で改善するケースが多いとされています。重症の場合や繰り返している場合は1〜3か月かかることもあります。早期にアプローチを始めることで回復が早まりやすいとされています。
Q. 脛の痛みに湿布は効果がありますか?
A. 炎症・熱感が強い急性期は冷湿布・アイシングが有効とされています。慢性的なだるさには温湿布や温めるケアが合うことが多いといわれています。ただし根本原因へのアプローチが伴わないと一時的な緩和に留まりやすいとされています。
Q. 脛が痛いときでも運動を続けていいですか?
A. 痛みの程度によります。軽い違和感程度であれば運動量を減らして様子を見るケースもありますが、走るたびに強い痛みが出る場合はいったん運動を休んで専門家に相談することをおすすめします。無理に続けると疲労骨折に進行するリスクがあるといわれています。
Q. 脛の痛みを予防するためにできることはありますか?
A. 運動前後のストレッチ(特にふくらはぎ・前脛骨筋)・急な運動量の増加を避ける・クッション性の高いシューズを使う・足のアーチをサポートするインソールの活用などが予防に有効とされています。







