胸郭出口症候群とは?症状・原因・整骨院でのケアをわかりやすく解説
「腕がしびれる」「肩から腕にかけて痛みがある」「手が冷たく感じる」――こうした症状でお悩みの方の中に、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)が原因のケースがあるといわれています。整骨院でも比較的多く見られる症状のひとつで、姿勢や筋肉の状態と深く関係しているとされています。この記事では、症状・原因・整骨院でのケアについてわかりやすく解説します。
胸郭出口症候群とは?整骨院がわかりやすく解説

「胸郭出口症候群」という名前、難しそうに聞こえますよね。でも仕組みを知ると「なるほど!」と思っていただける症状なんですよ。
胸郭出口症候群のメカニズム
鎖骨(さこつ)と第一肋骨(だいいちろっこつ)のあいだには「胸郭出口」と呼ばれる狭いトンネル状の通路があります。この通路を、腕や手に向かう神経(腕神経叢/うでしんけいそう)・動脈・静脈が通っています。何らかの原因でこの通路が狭くなり、神経や血管が圧迫されることで症状が現れる状態を「胸郭出口症候群」と呼びます。
どんな人に多いの?
なで肩の方・首が長い方・猫背の方などに現れやすいとされています。また、デスクワークや荷物を持ち続けるお仕事の方にも多く見られるといわれています。20〜40代の女性に比較的多い傾向があるとされています。
胸郭出口症候群の症状チェック|こんな症状は要注意

「肩こりだと思っていたら実は胸郭出口症候群だった」というケースもあります。どんな症状が出るのか、確認してみましょう。
神経が圧迫されたときの症状
腕・手・指のしびれ・痛み・だるさが代表的な症状とされています。特に腕を上げたとき・荷物を持ったとき・就寝中にしびれや痛みが強くなる場合は胸郭出口症候群が関係している可能性があるといわれています。小指・薬指側にしびれが出やすいとされています。
血管が圧迫されたときの症状
動脈が圧迫されると手が冷たくなる・白くなる・疲れやすいなどの症状が現れることがあるとされています。静脈が圧迫された場合は腕の浮腫(むくみ)・青紫色への変色などが見られることがあるといわれています。
首・肩まわりの症状
首こり・肩こり・肩甲骨(けんこうこつ)まわりの張り感なども現れやすいとされています。頭痛をともなうこともあるといわれており、肩こりと区別がつきにくい場合があります。
こんな症状があれば早めに相談を
症状が急に悪化した・両腕にしびれが出ている・歩行に問題が出ているなどの場合は、別の疾患が関係している可能性もあるとされています。まずは医療機関での診断を受けることをおすすめします。
胸郭出口症候群が起こる原因と悪化しやすい人の特徴

原因を知ることで、日常生活の中で気をつけるポイントが見えてきますよ。整骨院では姿勢のチェックを大切にしています。
①なで肩・巻き肩による肋骨と鎖骨の接近
なで肩の方は肩が下がることで鎖骨と第一肋骨のすき間が狭くなりやすいとされています。また巻き肩(肩が前に丸まった状態)でも、胸郭出口が圧迫されやすくなるといわれています。
②首・肩まわりの筋肉の硬さ
斜角筋(しゃかくきん)・小胸筋(しょうきょうきん)などの筋肉が硬くなると、神経や血管への圧迫が強まりやすいとされています。長時間のデスクワークや同じ姿勢の継続がこれらの筋肉を硬くする原因になるといわれています。
③頸椎(首の骨)の問題
頸椎のアライメント(並び方)の乱れや椎間板の問題が、胸郭出口への圧迫を増やす場合があるとされています。ストレートネックとの関係も指摘されています。
④荷物の持ち方・バッグの重さ
重いリュックや肩掛けバッグを長時間使用することで、肩が下がり鎖骨まわりへの圧迫が増しやすくなるといわれています。片側だけに荷物をかける習慣も注意が必要とされています。
整骨院でのアプローチと自宅でできるセルフケア

胸郭出口症候群は、姿勢と筋肉へのアプローチで改善しやすくなるといわれています。整骨院でのケアと日常のセルフケアを組み合わせることが大切とされています。
整骨院でのアプローチ
斜角筋・小胸筋・肩まわりの筋肉をほぐす手技施術や、巻き肩・猫背の姿勢を改善するための施術を行うことがあります。鎖骨まわりの可動性を高めることで、胸郭出口のスペースを広げやすくするアプローチが行われるとされています。症状の程度や原因によって施術内容は異なりますので、まずはご相談ください。
セルフケア①:胸を開くストレッチ
壁や柱に片手をつき、体をゆっくり反対方向にひねることで、胸の前面の筋肉(大胸筋・小胸筋)を伸ばすことができます。1回20〜30秒×左右各2〜3セットを目安に、痛みが出ない範囲で行いましょう。巻き肩の改善に役立つとされています。
セルフケア②:肩甲骨を寄せる運動
両腕を軽く広げて肘を曲げ、肩甲骨を背中の中央に引き寄せるイメージで動かします。この動作で背中の筋肉が使われ、猫背・巻き肩が改善しやすくなるとされています。デスクワーク中に1時間に1回行うと習慣化しやすいでしょう。
セルフケア③:バッグの持ち方を見直す
重い荷物は体の中心に近いリュックタイプがおすすめとされています。肩掛けバッグを使う場合は左右交互にかけるようにし、肩への負担を分散させることが大切といわれています。
胸郭出口症候群に関するよくある質問

Q. 胸郭出口症候群は自然に治りますか?
A. 軽症の場合は姿勢の改善やストレッチで症状が落ち着くケースもあるといわれていますが、放置すると筋力低下や症状の慢性化につながる可能性があるとされています。しびれや痛みが続く場合は早めに専門家にご相談ください。
Q. 胸郭出口症候群と頸椎ヘルニアの違いは何ですか?
A. どちらも腕のしびれ・痛みが出る点は似ていますが、胸郭出口症候群は鎖骨・肋骨まわりでの神経圧迫、頸椎ヘルニアは首の椎間板が飛び出して神経を圧迫するとされています。正確な鑑別には医療機関での検査が必要です。
Q. 整骨院と整形外科どちらに行けばいいですか?
A. 症状が強い・急に悪化した場合はまず整形外科でレントゲン・MRIなどの検査を受けることをおすすめします。原因が確認できた後、筋肉・姿勢へのアプローチとして整骨院をご利用いただく流れが多いとされています。







